古地磁気データプロットアプリケーション “prog16” and “direc16” “prog16” は消磁データを Zijderveld 図 と Schmidt 投影図に描き,”direc16” は方向データを Schmidt 投影図に描くアプリケーションです.それぞれ,渋谷さんが作られ30年来お世話になってきた pc98, mac 上のアプリケーション “Progress と "Direction" の機能と表示を模しています.Xuanさんの U-channel データ解析用の matlab コード ”UPmag” をベースに開発したもので,mac, windows (32 and 64 bit) および linux 上で動くアプリケーションです.データフォーマットは畠山さんの web上のプロットツール MagePlot (http://mage-p.org/mageplot) に適応させていますが,“Progress” や “Direction” のデータフォーマットとも互換性を保っています. 特長: ・mac, windows (32 and 64 bit) および linux で同じ機能と表示が使えます. ・オフラインで,複数のサンプルのデータを蓄えたデータファイルを扱うことができます. ・データフォーマットは極めてシンプルで,“Progress” や “Direction” で使っていたデータファイルがほとんどそのまま使えます.  (1行目にコメントを入れていた場合のみ行頭に “!” を加える必要があります) ・様々な出力形式 (pdf, eps, jpg, bmp など) で Zijderveld 図 や Schmidt 投影図を保存することができます.画面表示を保存できるだけでなく,スライドや論文用に加工するために文字を除いた個別の図を保存できます. ・“prog16”で消磁データのフィッティングデータや Fisher 統計値をファイルに出力し,“direc16”で出力されたファイルを読み込んで Schmidt 投影図を描けます. ・“prog16”で消磁データをフィッティングする前に,選択範囲を Zijderveld 図 や Schmidt 投影図上で確かめた上でフィッティングできます. インストール: 1. 使用される OS に応じたインストーラをダウンロードして下さい.matlab runtime を含むためインストーラは数百MB あり,ダウンロードに数分かかります. 2. OSに応じてインストーラを起動して下さい (怪しいファイルではありません.なお,macでは右クリックで ”開く” を選んで下さい).アプリケーションをインストールするフォルダを訊かれ.matlab runtime のインストールに移ります.2〜3分かかります. 3. Applications (mac) or Program files (win) > prog16 or direc16 > application > prog16 or direc16 をクリックすればアプリケーションが立ち上がります.最初の立ち上げには1分程度かかることがあります. 4. データファイルの例 (DMGExample16.txt, DRCExample16.txt など) をテストにお使い下さい.アプリケーションと同じフォルダにも準備されています. データフォーマット: ○ prog16 (DMGExample16.txt を参照して下さい) ・先頭に空白行やコメント行をおく必要はありませんが,入れることもできます. ・コメント行を入力するときには行頭に ”!” を付けて下さい. ・それぞれのサンプルのデータブロックは,1行目にサンプル名をおき,2行目以下は各行に(Level Dec Inc Int) の順で,1つ以上のスペースもしくはタブで区切って下さい.この4つの値の後に他の値 (例えば,誤差) を入力しても構いません.ただし,1つのファイルの中では列の数を一定に保って下さい. ・次のブロックとの間には1行以上の空白行やコメント行を置いて下さい. ○ direc16 (DRCExample16.txt を参照して下さい) ・先頭に空白行やコメント行をおく必要はありませんが,入れることもできます. ・コメント行を入力するときには行頭に ”!” を付けて下さい. ・それぞれのサイトなどのデータブロックは,1行目にサイト名などをおき,2行目以下は各行に(ID Dec Inc a95/Int) の順で,1つ以上のスペースもしくはタブで区切って下さい.a95/Intは必ずしも必要ありません.この4つの値の後に他の値を入力しても構いません.ただし,1つのファイルの中では列の数と形式を一定に保って下さい. ・次のブロックとの間には1行以上の空白行やコメント行を置いて下さい. ・消磁データのフィッティングデータやFisher統計値の出力ファイル (例:DMGExample16pca.txt と DRCExample16fs.txt)を読み込むことができます. ご注意: ・matlab ベースで開発しましたが,アプリケーション “prog16” や “direc16” を使用するために matlab のライセンスは必要ありません.代わりにインストール時に matlab runtime がロードされます. ・特定の測定機器 (e.g. 2G SRM) に付随するソフトウェアが出力するデータフォーマットには適合していません.プロットに必要なデータは最小限ですので,ご自身でエクセルなどを使ってフォーマットして,テキストファイルにコピー&ペーストする,もしくはテキストファイルとして出力して下さい.スペース区切りにもタブ区切りにも対応しています. ・立ち上がりにマシンやOSによっては十秒くらいの時間がかかることがあります.数個のサンプルのデータをとりあえずプロットしてみたい場合は web上のMagePlotなどのオンラインプロットツールを使い,ファイルに蓄えたデータをじっくり眺めたりZijderveld 図 や Schmidt 投影図を保存したいときは “prog16” や “direc16” を使う,という風に使い分けて下さい. ・将来の OS のアップデートは matlab がある程度吸収してくれるはずですが,必要に応じて再コンパイルしたファイルをアップロードします. ・ソースコードも公開します.Xuanさんの作られたコードがベースなのでクレジットのことはよくわかりません,相談しておきます. ・何かあれば,kfukumaアットmail.doshisha.ac.jp にお知らせ下さい.不誠実ながら時間ができたときに対応します. 履歴: 2016/12/22 prog16 v.1.0, direc16 v.1.0 公開 2017/1/10 direc16 v.1.1 (k, a95の計算を修正した) 2021/2/26 prog16 v.1.2, direc16 v.1.2 ("Export pdf"をメニューに加えた) 2023/2/4 macOS 13 に対応するため,prog16, direc16 を matlab runtime 9.12 でコンパイルした.英語版 readmee.txtを作成した.